HACCP – 危害要因分析に基づく必須管理点(ハサップ) – 生産の特定の段階における手順を特定するためのシステムです。このシステムにより、生産、加工、流通のさまざまな段階を考慮に入れ、特定のリスク要因(生物的、化学的、物理的)を指定したうえで、その水準を管理する方法を考案できます。システム導入後、各事業体は、危害要因の水準を継続的に管理、把握し、報告書を作成する義務を負います。つまり、各事業体は人間と動物に危害が及ばないように、リスク要因が適切な水準に保たれていることを書面により示さなければなりません。
GMP – 適正製造基準 – 食品の安全性と品質を適切に保つために、必要な手順と要件を定めた一連の製造基準です。GMPは、社員研修、工場施設と周辺環境、社員の衛生管理、洗浄・消毒手順、有害生物駆除などを網羅しています。
GHP – 適正衛生規範 – GMPとほぼ同様ですが、食品衛生と安全性に特化した一連の衛生基準です。
ISO – ISO(国際標準化機構)規格 – 肉のサンプリングから、塩分チェック、個人情報管理、食肉と加工品の品質表示にいたるまで食肉にかかわるさまざまな活動について定めた国際規格です。このISO規格では、品質も「一連の固有特性が要件を満たす度合」として定義されています。
たいてい、EUの工場では、義務付けられた基準とは別に、より厳格な要件を満たし、民間の認定を受けています。例としては、次が挙げられます:
IFS – 2002年に、食品安全について小売業界団体が設けた国際規格です。EU内では広く適用されています。
BRC – 英国小売業協会が、HACCP、品質管理システム(QMS)、GMP、GHP、製品管理、工程管理、人事管理について定め、定期的に更新している一連の要件です。
IFSもBRCも、大規模な小売業者を念頭におき、前述の定義を網羅しつつ、品質と安全についての要件を満たせるように設けられています。