EUで生産される家禽からは羽根と羽毛も採取されています。高い生産基準、清潔な環境、動物福祉の厳しい要件により、欧州産羽根は高い品質を実現しています。清潔な環境で育ったガチョウからは平均で150 gの羽根と88 gの羽毛が採取できます。羽根と羽毛が認証を受けるには、湿度(12-14%)、油分率(2-4%)といった条件を満たす必要があります。油分率が低いため、嫌な臭いもしません。羽毛の場合は、弾力性(高級羽毛の場合のかさ高は180 mm以上)、ダウンパワー(cm3/g)、1 gあたりの羽毛数(最大700-900)なども評価されます。これらのパラメータを満たす羽毛を使用すると、製品にふくらみが増し、肌触りが良くなり、変形しにくくなります。
羽毛は高級布団、枕、コートに用いられます。欧州産羽毛を採用する製品は軽量で断熱性に優れています。欧州産の羽根と羽毛の高い品質は、システム化されたアヒルとガチョウの飼育と各段階におけるしっかりした管理に裏打ちされています。季節に合わせて少数の鳥を緑の中に放牧しており、たいていは水辺も用意されています。家禽飼育施設では、飼育中も肥育中も鳥が生きたまま羽根をむしること(ライブピッキング)を禁止しています。
数百年にわたって環境に残留する人工素材とは対照的に、羽根と羽毛は、温暖化ガスを発生しせず、プラスチック粒子による汚染の心配がなく、比較的簡単に生分解するため、地球環境に優しい素材といえます。